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Article28 「市民生活の中にある法テラス」を目指して
法テラス理事 坂本かよみ

 平成26年4月に法テラスの理事(非常勤)に任命された、坂本かよみ理事。
 東京都の職員として、消費者行政に深く関わってきた経歴を持ち、現在は、法テラスの情報提供と関係機関との連携を主に担当している理事に、仕事に対する思いを聞きました。

- どのような仕事をしているのですか。

 理事の仕事は、総合法律支援法23条に「理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して支援センターの業務を掌握する。」と定められています。最も重要な役割は、事業計画や予算、懸案事項などについて、意見を述べ、承認するという役割です。また、理事担当の業務について、職員と協議して事業の運営方針をまとめる仕事や、法テラスの顔として、たとえば法律事務所の開所式典で挨拶をするなど、さまざまな会議やイベントに出席して法テラスの業務のPRをする役割も担っています。

- 理事になった経緯を教えてください。

 日本司法支援センター評価委員会の評価委員の経験もあり、法テラス理事の話をいただきました。
 現役時代は、東京都職員として、20年以上消費者行政に携わり「消費者目線」をもって仕事をしてきましたので、法テラス理事のお話をいただいたときは、これまで培ってきた消費者目線を認めてもらったような気持ちになり、嬉しかったです。また、社会的に意義のある仕事に携われるということにやり甲斐を感じました。

 ただ、私は法曹関係の仕事に携わってきた人間ではないので、理事の仕事が務まるかどうか悩むところもありました。それで、尊敬している女性の先輩に相談したところ、「法テラスは国民が利用する機関なのだから、市民感覚をもった貴方のような人の意見が重要で求められている。臆することなく、これまでの経験に自信をもって引き受けなさい」と背中を押され、全力で取り組みたいという気持ちで理事を引き受けました。

- 法テラスで力を入れている活動や取組を教えてください。

 第一に、コールセンターや地方事務所の情報提供業務をもっともっと市民のみなさんに活用していただけるように、法テラス認知度アップのPR活動に取り組んでいます。

 市民のみなさんが抱えているトラブルの中には、法的な問題を含んでいるケースもたくさんあり、そのトラブルが解決したら、生活を改善し前向きな人生を送ることができるようになると考えます。しかし、市民にとって、弁護士や司法書士、裁判所など司法の世界は敷居が高いと言われており、そのため、あきらめたり、泣き寝入りをする人々が多いのだと思います。
 法テラスは「市民と司法の架け橋」として設立されたことを考えると、病院や消防署、警察などのように、知らない人はいないというほど、市民生活のすぐそばにある必要があると思っています。

 第二に、今年度から本格的に事業を展開している、「司法ソーシャルワーク」を福祉関係者などの方々に活用していただけるように、PR活動を頑張っています。

 日本は国民の4人に一人が高齢者という社会ですが、特に、高齢者や障がい者の中には、トラブルを解決する方法を知らなかったり、そもそもトラブルに遭っているのかさえ分からない、つまり、司法アクセスが困難な人々が大勢いらっしゃると思います。そうした人々は、生活を改善することができないまま辛い生活を強いられていると思います。

 こうした社会的弱者の方々にしっかり目を向けて、福祉関係者と法曹関係者が連携して、それぞれの役割を担って、高齢者や障がい者の生活全般のトラブルが解決できる仕組みを作っていく必要があると強く感じます。
 この「司法ソーシャルワーク」を実践するためには、法テラスの職員(スタッフ弁護士、職員)、一般の弁護士・司法書士及び福祉関係者の3者が連携して、信頼関係を作ることがとても重要だと思っています。
 課題を一つずつ克服し、司法ソーシャルワークが市民生活の中に根付くように頑張ります。

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