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広報誌「ほうてらす」インタビュー

広報誌「ほうてらす」Vol.14 秋号  インタビュー

法テラスを、人と人が助け合う温かいコミュニティの象徴として育てたい

聞き手 法テラス理事・草野満代

仙台市長 奥山恵美子さんのインタビュー風景
公共性の意識が高い仙台に根づかせたいコールセンター
草野
このたびは、コールセンターの移転を受け入れてくださいまして、本当にありがとうございます。
奥山
こちらこそ、大変光栄ですし、また、仙台が持っているいろいろな可能性を、コールセンターにうまく生かしていけるように頑張りたいと思っています。
草野
移転の理由の一つには経費節減もあるのですが、移転先を決める上で仙台市が選ばれたのには、粘り強い県民性とか、ボランティア活動の活発さなどの要素は大きかったですよ。
奥山
そうですね。やはり東北人はじっくり課題を受け止めて、咀嚼し、しっかり理解しながら少しずつ確かな形にしていくという粘り強さがあると思います。ガスのようにすぐ点火するのではないけれど、埋み火のように灰をかぶりながら翌日まで火がついている、といった気質を持っているんです。
草野
難しいトラブルを抱えて電話される方が多いので、そういう性格や特質は、やはり大きな力になると思いますね。
奥山
法テラスに問い合わせる方は法律上の悩みを抱えているわけですから、やはりその方の人生の岐路に立っている場合が非常に多いと思います。ですからまずはご本人の話とその中の課題をきちっと聞く力、そしてご本人の気持ちに寄り添って情報を提供していけるような心の広さと冷静さが必要なお仕事なのかなとも思います。
草野
出産後に働きたいと考えている方、やりがいのある仕事がしたいという方などには是非応募してほしいです。
奥山
そうですね。特に仙台は転勤族の方が多いので、夫の転勤に同行するため自分のキャリアは中断したけれど、大変高い能力を持っているという女性が多いと思います。そして社会のために役立ちたいという方も大変多いのです。
草野
仙台には、公共的なものに対する関心が高い素地があるのですか?
奥山
まちを大事に、自然を大事に、自分たちのまちは自分たちの力で、という運動は昭和30年代からずっと続いています。NPO活動や社会貢献活動が盛んで、10年ほど前には全国初の公設民営・市民活動サポートセンターをオープンさせた歴史もあり、公共性に対する市民の意識は高いと思います。また仙台圏域に20以上の大学(高等教育機関)があり、公共性に対する市民の意識は高いレベルにあります。
法テラスはまちづくりの在り方を変えていく大きな力
草野
今回のコールセンター移転を、市政のサイドではどのようにとらえていらっしゃいますか?
奥山
景気が低迷し、オフィスビルの空室率の問題もある中、コールセンターが入ることによりビルに灯りがともるのは希望が出てきて嬉しいことだと感じています。
草野
都市型のサービス産業を誘致する、という意味でいうと、私たちのような組織がまさにうってつけだったということですか?
奥山
そうですね。仙台市では弁護士会もコールセンターのバックアップをして下さいますが、そういった専門職の方々を擁しているというのも、このまちの強みだと思います。
草野
たぶん今までの都市の行政の在り方と、これからは変わってくるだろうな、という予感はあるのですが、その辺りは皮膚感覚としてはいかがですか?
奥山
少子高齢化が進み、これからは人口が減少していく社会を迎えますので、これまでのようにどんどん大きな建物を建てたり、道路網が広がったりといった時代ではないですよね。でもそれは決して暗い時代ということではないので悲観の必要はないと思います。
草野
それはどうしてですか?
奥山
たとえば社会参加したいという人たちが、力を発揮できるような仕組みや場所を社会的に整え「仙台をどう良くしていくか」ということに向けて活動していけば、もっと住みよいまちをつくっていけると思います。
仙台を法テラス認知度No.1の都市にしたい
草野
ところで、仙台の魅力はどんな所にあるとお考えですか?
奥山
上等の幕の内弁当のように、住みやすさが、市のエリアの中にぎっちり詰まっている所ですね。
草野
今回、全国の法テラスの職員に仙台のコールセンターに行きたい人の募集をしたんですが、ずいぶん多くの方たちが応募してちょっとびっくりしました。これは、仙台という街の魅力も大きいということだと思います。
奥山
ありがたいことです。実は、仙台は全国で一番、真冬日と真夏日の合計が少ないんです。暑すぎず寒すぎない土地で、過ごしやすく、自然災害も少ない。さらに高等教育機関や医療施設が都市圏として整っていますので、教育文化、自然環境、医療の要素が満遍なくあって、住み心地のいい場所だと思います。
草野
オペレーターには男性もぜひ応募していただきたいのですが、社会の男女共同参画の実態についてはどうお考えですか?
奥山
そうですね。女性の場合、どうしても子育ての期間中は、仕事と生活のバランスの中で「母親」の役割の比重が高くなり、この期間中に次の昇進という時期が重なると、組織内での「女性」の役職昇進はやはり難しい、ということはありますね。
草野
昇進については色んな問題が絡んで、解決していくのが難しいですね。
奥山
育児休業などの面では社会全体の意識も事実も変わってきて、そんなに悲観することはない気がします。ただ一方で母子家庭の方とか、ハンデの上にハンデが重なっている方などは、法テラスへの問合せも深刻なものが多いのではないですか?
草野
母子家庭の方などからの深刻な問合せはずっと変わらず多いですね。
奥山
追い詰められている時にこそ、「法が人々を明るく照らす」という法テラスの名前に込められた精神に支えられると思います。名前のいわれを最初聞いた時はちょっと、冗談だと思ったんですけどね(笑)。しかし相談の窓口があっても、DVなど深刻な問題で追い詰められている人にはその窓口があることがわからない、知られていない、という問題点があることは感じますね。
草野
そうなんですよね。近年では昔のように近所の人が手を差しのべてくれるという状況もなくなっていますから。
奥山
仙台市内でも、法律の光が当たらない、いろんなハンデや問題を抱えた方がいらっしゃいます。そうした方をはじめ、多くの人たちに法テラスの事業をご理解いただいて、温かさのあるコミュニティのシンボルとして、法テラスとその仕事が市民の中に認知されて広がっていけばいいなと思います。
草野
仙台市は日本の中でいちばん法テラスの認知度が高い都市になるんじゃないかと期待しています。
奥山
私もぜひそういう街にしていきたいと思います。

仙台市長
奥山恵美子さん

1951年、秋田県秋田市生まれ。
東北大学経済学部卒業後、仙台市役所に就職。その動機は「男性と対等にできる職に就きたい」という思いからであったという。仙台市役所では要職を歴任、2009年3月に副市長を辞職し、同年7月、同市市長に当選した。政令指定都市初の女性市長である。
平成23年4月1日に法テラスのコールセンターが仙台に移転することが決まった。そこでこのたび、奥山仙台市長に「法テラス」への期待や「コールセンター」への意気込みなどを伺った。
ゲスト:仙台市長 奥山恵美子さん


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