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【共同通信】転ばぬ先の処法箋

突然の不幸 あいまいな「葬儀一式」 見積書でトラブル回避

 突然だった。元気だった父が、心臓発作で亡くなった。「派手な葬式はやめてくれ」が口癖。インターネットで葬儀社を検索したら、ちょうどいいセットが見つかった。「葬儀一式30万円」
 ところが、告別式後に受け取った請求書では100万円。精進落としや会葬礼品、お寺への謝礼などはすべて別料金だった。だまされた気分だ。

イラスト:山田紗英子(共同通信社)

 葬祭サービスに関するトラブルは年々増えている。2012年度に国民生活センターや全国の消費生活センターに寄せられた相談は約700件に上り、5年間で1・8倍に増加した。
 葬儀社が広告に記載している「葬儀一式」は、祭壇、骨つぼ、お棺など葬儀社が提供するものを指すことが多い。一般に葬儀社が手配する斎場、火葬、精進落とし、会葬礼状・礼品などの費用や僧侶に対するお布施は含まれていない。
 「一式」の内容について、利用者と葬儀社の認識に食い違いがあった場合、民法上の錯誤を理由に契約無効を主張することができなくもないが、既に葬儀を終え、請求額相応のサービスを受けているため、認められるのは難しいだろう。
 もっとも、運転手や納棺担当者らへの心付けは法的に支払い義務がない。義務ではないことを説明せずに利用者に支払わせたとして、葬儀社に損害賠償を命じた裁判例がある。
 このようなトラブルを防ぐには、突然の不幸に慌てていても、慎重に葬儀社を選ぶことが必要だ。複数から見積りを取り「一式」に何が含まれるのかを見積書で確認。含まれないものの追加料金もはっきりさせておくといいだろう。
 葬儀を執り行うことは、生涯でも数えるほどしかない。利用者に知識がないことが多く、いざとなると冷静に契約する余裕もない。事前に知識を得ておくことが重要だ。
 例えば、日本消費者協会の調査によると、10年の平均葬儀費用は200万円弱。これだけ見ても「一式30万円」は安過ぎると分かるだろう。
 「派手な葬式はしないで」と思うのなら、自分で葬儀費用などを調べ、死後に希望することを残しておく「エンディングノート」に記す方法もある。(監修・法テラス)

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