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【共同通信】転ばぬ先の処法箋

有名人をツイート 気軽なつぶやきに落とし穴 プライバシー侵害に注意

 ウエートレスとして働くレストランに、イケメン俳優とアイドル歌手がカップルで来店しました。サングラスをしていたけど、ファンだからすぐに分かりました。友達に自慢したくて、休憩時間にスマートフォンでこっそり2人の写真を撮り、短文投稿サイトのツイッターで流したんです。
 うわさの2人だったから、あっという間に広がっちゃって…。店は特定され、所属事務所から激しい抗議がありました。これからどうなるんでしょう。

イラスト:山田紗英子(共同通信社)

 芸能人に限らず、人物の写真を撮影してツイッターに投稿する場合には肖像権の問題が発生する。肖像権とは、無断で写真を撮られたり、写真を公表、利用されたりしないよう主張できる権利だ。ツイッターで使う際には本人の承諾が必要で、無断掲載すれば肖像権侵害となり、損害賠償請求される可能性がある。
 今回の投稿では、プライバシー権の侵害も問題になる。通常、他人に知られたくないと思われる個人の情報はプライバシーとして保護されている。写真を投稿しないで、来店したことだけを流しても同様だ。
 芸能人は職業柄、一般人よりはプライバシー権侵害が認められにくいものの、投稿内容次第で違法の可能性がある。
 例えば、芸能人が来店したことだけを投稿する場合と、カップルで来店したことを投稿する場合では、後者の方が問題は大きい。フォロワー(読者)数が多いほど、影響は大きくなる。
 さらに芸能人のような著名人の場合には、自分の名前や写真で消費者らの関心を引きつけて生じた経済的利益を独占できるパブリシティー権侵害の問題も起きる。
 次は、ウエートレスとレストランの関係だ。従業員は雇用契約で、顧客情報を漏らさないという守秘義務の取り決めをしているはずで、今回の行為は契約違反になる。
 従業員が客の情報を漏らしたことが知れ渡れば、長年かけて築き上げた店の信用は一気に失われる。従業員の解雇はやむを得ないし、店側が従業員に損害賠償を請求する可能性もある。
 ツイッターなどで情報を発信するのは楽しい。でも、他人の権利を侵害しないよう十分注意しなければならない。(監修・法テラス)

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