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【共同通信】転ばぬ先の処法箋

DNA親子鑑定 安易な利用に注意 プライバシーの問題も

 芸能人の親子関係がDNA鑑定で否定されたというニュースを、スポーツ紙で読んだのがきっかけだった。興味津々。DNA鑑定ってどんなものなんだろう?
 調べてみたら民間業者が複数存在し、費用も意外に安い。「海外簡易鑑定」なら数万円だ。好奇心で申し込み、指示通りおやじのたばこの吸い殻を何本か確保。僕は綿棒で口の中をこすられた。後は結果を待つだけだ。

イラスト:久保山知里(共同通信社)

 十数年前からDNAによる親子鑑定を安価で請け負うビジネスが盛んになり、最近では業者の数も増えてインターネットなどで気軽に利用できるようになっている。
 ただ、安易な利用はトラブルにつながる恐れがある。フランスでは法律で、DNAの検査は刑事事件や親子鑑定などで裁判所から命じられた場合に限られているほどだ。
 日本には遺伝子情報の取り扱いを定めた法律はなく、経済産業省や学会のガイドラインによる自主規制が実情。それでも、複数のガイドラインが、DNA鑑定には関係者の同意が不可欠としている。
 遺伝子情報は人間の根源的な個人情報であり、本人も知りえない内容を含んでいるという点で、絶対に他人には知られたくないものだ。
 このため、遺伝子情報を知られない権利はプライバシー権として保護されることになる。本人の同意なく他人のDNAを調べることは認めらないし、勝手に調べた場合はプライバシー権の侵害となる可能性が高い。父親であっても同様だ。
 鑑定の正確性についても注意が必要。経産省のガイドラインは事業者に対し、試料の取得、説明やカウンセリング、試料の保存・廃棄などを適切に行うよう求めている。
 郵送での鑑定や、試料を自分で採取させる業者はガイドラインに違反しているといえ、正しい鑑定がなされない可能性も捨てきれない。
 最近では手ごろな価格で、DNAによって肥満体質かどうか、病気にかかりやすい体質かどうかなどを検査してもらうキットも店頭に並んでいる。簡単に飛びつかず、ガイドラインに沿った検査かどうか、注意深くチェックする必要がありそうだ。(監修・法テラス)

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