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【共同通信】 転ばぬ先の処法箋

送り付け商法 代金は支払わないで 使用や破棄に注意

 「あなたが注文した商品のカニを送りました」。男の声で自宅に電話があった。あれ? 頼んだ覚えはないぞ。
 男は早口で「お年なので忘れてしまったのでしょう」とまくし立てる。数日して郵便配達でカニが届けられた。代金引換だって。郵便局の人も困っているし、とりあえず支払って、預かった方がいいのかな…。

イラスト:久保山 知里(共同通信社)

 こうした送り付け商法(ネガティブ・オプション)の被害が後を絶たない。国民生活センターによると、カニやホタテなど魚介類や健康食品を使うケースが多い。注文したのを忘れたと思わせるため、高齢者が狙われやすい。信頼がある郵便局を使い、代金を支払うのに抵抗をなくす手口だ。現金書留封筒を併せて送り、電話で「すぐ払え」と脅かすケースもある。
 売買契約は、売り主が売却を申し込み、買い主が購入を承諾して成立する。送り付け商法で商品を送る行為は売買契約の申し込み段階であって、送られた側が承諾しないと契約は成立せず、代金を支払う必要はない。
 代金引換郵便に心当たりがなければ受け取り拒否や保留ができる。家族が注文したのか確認できなければ代金は支払わないようにする。新聞の訃報欄で亡くなった人を調べ、品物を送る悪質な例もある。故人が生前に注文したのか家族が確認できないからだ。
 代金を支払うと、郵便局からは返金されない。送り付けた業者から返してもらうしかないが、連絡が取れない場合も多い。いわゆる「カモリスト」に載り、何度も送りつけられることもある。
 購入の意思がない場合は、受け取った日から14日間保管した後で処分できる。処分しても代金を支払う義務はない。業者に引き取りを請求し、請求した日から7日間引き取りに来なければ廃棄してもよい。その前の消費・使用や廃棄は、購入を承諾したとみなされ、契約が成立してしまう。
 電話の勧誘で、うっかり承諾して商品が送られてきた場合は、到達日から8日以内にクーリングオフができる。
 この手の話は絶対乗らないようにし、高齢者がいる場合は家族が注意する必要がある。脅しのような電話は警察に相談することも大切。困ったら早めに消費生活センターに相談するよう勧めたい。(監修・法テラス)

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