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【共同通信】 転ばぬ先の処法箋

改正労働契約法 同じ仕事、条件差なぜ 不合理なら無効に

 正社員のあの人たちと仕事の中身は同じなのに、おかしい。店舗での販売に携わる責任だって変わらない。
 契約社員として1年ごとに更新を繰り返し、もう7年になる。それなのに年末年始の勤務手当や諸手当が正社員と全然違う。声を上げたいけど、契約が打ち切られたら困る。こんな立場の人、たくさんいるのでは…。

イラスト:山田 紗英子(共同通信社)

 パートや契約社員など労働期間が限定されている「有期労働(期限付き)契約者」には、正社員の「無期労働(期限なし)契約者」と仕事の内容は同じなのに、処遇が違うという不満が多い。このため2013年4月に改正労働契約法が施行され、雇用に期限があるかないかで不合理に異なる労働条件を設けることが禁止された。
 不合理に違うとされた労働条件は無効となり、有期労働契約者の条件は無期と同じになる。
不合理な規定で発生した損害は会社の不法行為として賠償対象になりうる。
 もっとも改正法は、非正社員の労働条件を正社員と全く同じにすべきだと求めているわけではない。仕事の内容や責任の程度、配置転換や転居を伴う異動の有無などの事情から、合理的な違いは認められる。
 期間限定の契約が繰り返し更新されて通算5年を超えると、労働者の申し込みによって、期限なしの労働契約に転換できる制度も導入された。13年4月以降の契約に適用されるため、この5年ルールにより無期契約に転換できるのは18年4月以降になる。
 期限付きの労働契約は、使用者が更新を拒否すれば終了する。しかし、更新の繰り返しで継続的な雇用状態になっていると、使用者の更新拒絶が無期契約の解雇と同じ意味合いになる場合がある。こうした雇い止めを禁止する判例は以前からあったが、今回の法改正で、労働者が更新を希望したのに不合理な雇い止めがあれば、引き続き同じ期限付き契約が更新されると明文化した。
 解決しない場合は、地位確認を求める訴訟などのほか、都道府県労働局に申し出て、紛争調整委員会のあっせん制度を使った話し合いもできる。
 非正社員が納得して働けるよう、改正法の趣旨を踏まえた運用が期待されている。(監修・法テラス)

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