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【共同通信】 転ばぬ先の処法箋

美容医療 施術の前によく考えて 後遺症などトラブル多発

 街角でもらったチラシに「アンチエイジング(抗老化)」の言葉。50代になったこともあり、ひかれて、その美容整形クリニックを訪れた。
 顔のたるみをとる施術を勧められた。特殊な糸を皮下組織に入れるらしい。「痛くないから」と言われ、受けた。短時間で終わったが、顔のぴりぴりした痛みが数日たっても引かない。返金してほしいぐらいだ。

イラスト:山田 紗英子(共同通信社)

 いつまでも若々しく美しい自分でいたい―。そんな願望をくすぐるように、冒頭の事例や、二重まぶた、脂肪吸引などの美容医療が増えているのに伴い、トラブルが増えている。
 消費者白書によると、2013年に国民生活センターに相談があった理美容サービスの危害件数は1118件。施術の後遺症として、皮膚に傷痕が残ったり、神経痛になったりといったケースが報告されている。
 気になる症状が出たら早めにほかの医療機関で診断書を取得し、弁護士などに相談してほしい。施術と後遺症の間に因果関係があって、過失や説明義務違反などがあれば損害賠償が認められる可能性がある。ただしアレルギーや皮膚の強さなど個人の体質も影響するため因果関係の証明は容易ではない。
 相談のつもりでクリニックを訪れたのに、その場で契約・施術をしてしまいトラブルとなる例も多い。事前の情報収集が必要で、ホームページなどにも注意をしたい。厚生労働省は医療広告ガイドラインを定めており、「絶対に安全な手術です」や「当院は県内一の医師数を誇ります」という表現を禁じている。
 契約後、施術前に取りやめて代金の全額返還を求めるのはかなり困難である。医療機関との契約としてクーリングオフができないからだ。解除自体はできるが、クリニック側に不利な時期の解除は支払い済みの代金を損害賠償金に充てられてしまう恐れがある。契約を拒んだのにしつこく勧誘されて応じた場合は消費者契約法違反となる場合がある。
 医療従事者の資格がない者による診断や説明は医師法違反だ。美容医療は危険を伴うため、説明をよく聞き、本当にその施術が必要かどうか熟考して契約してほしい。(監修・法テラス)

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