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【共同通信】 転ばぬ先の処法箋

成年後見制度 判断能力が失われたら… 後見人が財産を管理

 身内じゃないけど心配だ。近所の一戸建てで独り暮らしのおばあちゃん。以前は路上で立ち話ができたが、ぶつぶつ独り言を言うことが多くなり、会話も困難になった。
 体は健康そうで出歩いてもいるが、目的もなくぶらぶらしている感じだ。それが最近、若い男が社名入りの車で頻繁に訪ねてくるようになった。悪徳商法に引っ掛かっていなければいいのだが。

イラスト:山田紗英子(共同通信社)

 認知症などで判断能力が失われている可能性も否定できないようだ。そんな場合に、本人に代わって第三者が財産管理などをするのが成年後見制度。これには法定後見と任意後見がある。
 法定後見は、本人や配偶者、4親等内の親族らの申し立てを受けて家裁が適否を判断。判断能力が失われているなら「後見」の開始を決定し、選任した後見人が本人の心身、生活状況に配慮しながら必要な代理行為をする。不利な契約を本人が結んでも、取り消すことができる。
 判断能力が著しく低下している場合は「保佐」、不十分な場合は「補助」の開始を決定し、それぞれ保佐人、補助人が法的なサポートをする。
 申立人がいない場合などには、市町村長が申し立てできることもあるので、近所の人が気付いた冒頭のケースなどでは、地元の福祉事務所や社会福祉協議会などに連絡、相談するといいだろう。
 後見人には親族が選任されることが多いが、弁護士、司法書士らが選任されることもある。近年は社会貢献の意欲があり、必要な知識もある市民後見人が登場。自治体が養成講座を開いている。
 後見が開始されると、印鑑登録の抹消や資格の制限などがある。以前は選挙権も剥奪されたが、公選法が改正され、この仕組みは廃止された。
 法定後見は、判断能力が低下してからでないと利用できないが、任意後見なら、元気なうちに自分で信頼できる代理人を選び、財産管理などサポートの範囲を決めておくことができる。任意後見契約は公正証書で締結することが必要だ。
 また、社会福祉協議会では、判断能力が不十分な人を対象に、日常的な金銭出納や預金通帳の管理などをしてくれる日常生活自立支援事業を行っている。独り暮らしの高齢者などが手軽に利用できるだろう。(監修・法テラス)

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