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対馬の島中を巡り、身近で頼れる弁護士を目指して

更新日:2022年9月7日

 地域の人々の生活に寄り添い、共に地域課題の解決を目指す  

 朝鮮半島の南に浮かぶ島、対馬。島内に弁護士は2人。対馬は、弁護士が少なく、法的サービスが受けにくい、いわゆる「司法過疎地」と呼ばれる地域です。

 東京生まれ東京育ちの私が、対馬に赴任したのは6年前。当初は島の人々にとって、弁護士はどこか遠い、馴染みのない存在でした。どうしたら島の人々にとって身近な存在になれるか、それを常に考えました。島の北端から南端まで車で片道3時間。島中を巡り、出張相談を行い、社会福祉協議会や市役所等の関係機関を回り、少しでも身近な存在になれるように心がけました。弁護士が関わることで、貧困・借金・DV・高齢者問題等の地域課題を、自己破産・保護命令・離婚調停・成年後見制度等の法的手段を用いて解決できることを少しずつでも実感してもらえるように努めました。

 その効果もあってか、関係機関からの相談で受任につながる案件は増加の一途をたどり、今では、全案件の半数を占めるようになりました。さらに、関係機関から声がかかり、種々の会議に参加することも増えました。

 司法過疎地であっても都会と同じ法的サービスを

 よく、「対馬に弁護士の需要はあるんですか?」と聞かれます。取り扱う案件の種類や数は、東京で弁護士をしていた頃と大きくは変わりません。あえて特徴をあげるなら、借金の原因が漁船の購入だったり、隣人トラブルがイノシシの罠を無断で設置したことだったりと、対馬ならではの生活に起因していることでしょうか。

 先日、とある依頼者さんから「対馬に弁護士がいると知らなかった頃は、福岡までお金をかけて弁護士に頼みに行っていました。身近にこんなにも熱心で親身な先生がいたことに感謝します。」との手紙をもらいました。司法過疎地であっても、都会と変わらない法的サービスを提供する。それを心がけてきた6年が報われたような瞬間でした。

法テラス対馬法律事務所
金澤 万里子 弁護士
PROFILE
かなざわ まりこ/2014年弁護士登録。
東京都出身。合気道2段。深夜0時に博多港を出航し,朝5時に対馬に寄港するフェリーがお気に入り。時化(しけ)た夜のどんなに揺れる船室でも,転がりながら熟睡できます。

スタッフ弁護士のこと、もっと知りたい方は、採用・イベント情報、コラムもたくさん「スタッフ弁護士採用サイト」をご覧ください。


※掲載している所属やプロフィール情報は、令和4年9月時点のものであり、現在は異なっている場合があります。

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