【千葉・イベント報告】法テラス劇場『人生は喜劇と法律でできている。~見つけよう!隠れたミカタ~』
更新日:2020年4月6日
第一部演劇公演「人生は喜劇と法律でできている。」会議室シーンより
「劇の形で見せて頂いて,とても面白かったです。」「演劇で取り組みを伝えるという方法は,とても分かり易く素晴らしい発想だと思いました。」参加者アンケートより
レポート
◆◆◆第一部 公演「人生は喜劇と法律でできている。」が大好評!!◆◆◆
首都圏では初めての法テラス劇場の開催!
令和元年11月21日(木曜日)14時から,千葉市文化センターアートホールにおいて,法テラス劇場『人生は喜劇と法律でできている。~見つけよう!隠れたミカタ~』を千葉市保健福祉局保護課と共催にて開催しました。平日の日中にも関わらず,千葉市内や近隣市町村,都内からも合わせて148名の方(一般市民や福祉機関など自立相談支援事業を行っている職員の皆様)にお越しいただきました。法律のことを知りたくてもとっかかりがつかめなくて・・・,と困難に思っていることの解決を断念している方々もたくさんいらっしゃると思います。そんな市民の皆様のために,法的な支援方法と生活困窮者自立支援制度を,喜劇を交えて面白く,分かり易くお伝えして,初心者でも楽しく観劇できる機会となりました。
第一部 公演「人生は喜劇と法律でできている」
物語の冒頭、法テラス弁護士の語りシーン
「法テラスって何しているの?」「生活困窮者自立支
援制度って何?」を,そして連携で何を目指しているのかを,丸ごと演劇でお伝えしました。
第二部 基調講演/実践報告
基調講演:「誰もがSOSを言える社会へ」
基調講演中の新保美香理事
基調講演では,明治学院大学社会学部社会福祉学科教授であり,法テラスの理事でもある新保美香教授から,「誰もがSOSを言える社会へ」と題して,生活困窮者自立支援制度の概要,理念,対象,特徴などについて詳細な説明がありました。参加者と一緒に行ったミニワークでは,SOSを言える社会であるために,支援者の視点を変えることが求められている事,またその視点として,「つよみ・ちから・いいところ」に着目した支援が大切であることをお話ししました。
実践報告:「貧困の現場における弁護士の実践~ ‘知る’ ことで変わる~」
実践報告中の野原郭利弁護士
続く実践報告では,法テラス千葉法律事務所の野原郭利弁護士が生活困窮者自立支援事業における法的ケア,実践から見えてきたことについて「成果報告」を行いました。キーワードとして,法律を「知る」こと,相談先を「知る」ことの重要性や,司法アクセスの入口・生活に伴走してくれる機関との連携,そして相談できる味方を知ってもらいたいことなどを事例を用いて説明しました。
第三部 全体解説/パネル・ディスカッション
パネル・ディスカッションのテーマ:「隠れた味方に気づいてもらうために。」
コーディネーター:渡邉大貴弁護士(左)
パネル・ディスカッションでは,パネリストとして4名の方にご登壇いただきました。
「生活困窮者への支援の必要性について」「法教育の大切さ」「連携の輪をつなげていくために」の3つの切り口からお話しを伺い,それぞれの視点から語られました。
はじめに,コーディネーターの渡邉大貴弁護士(法テラス千葉法律事務所)からパネリストの方々に自己紹介と劇の感想をお伺いして,その後,劇中に出てきた法的に難しい内容についての解説があり,それからパネル・ディスカッションが展開していきました。活発なご意見や課題提起などがあり充実した意見交換の場となりました。
【パネリスト】
井崎鉄也氏 (千葉市生活自立・仕事相談センター中央所長)
佐藤敏之氏 (千葉県立千葉商業高等学校主幹教諭)
春陽漁介氏 (脚本家・演出家)
横堀真美 (法テラス千葉法律事務所代表弁護士)
【解説・コーディネーター】
渡邉大貴 (法テラス千葉法律事務所常勤弁護士)
井崎鉄也氏
佐藤敏之氏
春陽漁介氏
コーディネーターの渡邉大貴弁護士
私たちスタッフ弁護士も外に出て行くケースがあります
が, どんなケースがあると思いますか?
横堀真美弁護士
ご高齢で体が動かない方には,その方が普段生活しておられる施設やご自宅へ,また体は動けるけれど公共交通機関に乗ることが出来ないお悩みがある方には,その方が出られる場所,例えば最寄りの市役所の相談室を確保してもらいそちらへ足を運ぶケースがあります。
直前リハーサルの様子
演劇終了後の俳優陣との一枚
タイトル
法テラス劇場「人生は喜劇と法律でできている。~見つけよう!隠れたミカタ~」
対象
主に千葉市内の一般市民、社会人
テーマ
身近な法律問題や生活困窮者の自立支援に関する演劇公演等を鑑賞いただき,一般市民が紛争における法的側面に気付き,適切に法的支援を活用するなど紛争に対する解決力を高めること,また生活困窮者自立支援制度における地域の連携・協働の動きを,さらに具体的に深化させる事を目的とする。
実施日時と開催場所
令和元年11月21日(金曜日)14時00分から
千葉市文化センターアートホール
参加人数
148名
参加者からのコメント
参加者の感想
・劇を交えての解説、講演、シンポジウム、パネル、バランス良く、とても充実した時間でした!
(20代・女性)
・無料で面白く、法テラスのことも理解しやすい。演劇を見れて本当に来て良かったです。
(20代・男性)
・全体的にとても勉強になった。次回もあれば楽しみです。ありがとうございました。(30代・男性)
・特に劇が新鮮で分かりやすかった。(40代・男性)
・他にも様々な案件を今日のような方法で伝えて欲しいです。法律事への関心がますます高まる
といいと思います。(40代・女性)
・事例を交えながら劇で分かり易く、また弁護士の先生の生の声を聴けて、大変良い機会をいた
だきました。(50代・男性)
・事例紹介をDVD等の動画ではなく、劇仕立てで行ったことは画期的で臨場感が伝わり良かった
と思います。(60代・男性)
アンケートの集計結果(有効回答数113名)
高評価をいただきました。
共催者:千葉市からのコメント
【共催することに至った経緯について】
千葉市では生活困窮者への支援を行うための窓口として生活自立・仕事相談センターを市内3か所に設置し,カード型のチラシを生活困窮者に送付する等,周知を行っております。一方で,相談に訪れるのが遅れることで問題が複雑化,深刻化し,解決までに長時間を要することがあります。このため,生活困窮者を早期に発見するため,地域の方に生活困窮者自立支援制度を知って頂くことが必要です。
また,困りごとを抱えている方に対しては,法テラスで法的な支援を行い,生活自立・仕事相談センターで法的な支援以外の支援を行う等,どちらかのみでは不十分で双方が連携して支援を行う必要があります。こうしたことから,今回のイベントを共催で実施することになりました。本イベントを終え,ご来場いただいた皆様に生活自立・仕事相談センターや生活困窮者自立支援制度を知っていただくことが出来ました。アンケート結果も好評でしたので,今後,更なる周知を行っていきたいと考えております。
本番中
舞台裏でも皆さん魅力的でした。
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