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Vol.38 高橋 みなみさん

更新日:2016年9月15日

身近な存在を目指して

AKB48の元総監督として、アイドルという存在を身近なものにしてきた高橋みなみさん。
国民に身近な司法の実現を目指してきた法テラスの理事長宮崎誠。
一見、何の共通点もないように見える二人から、いったいどんな話が飛び出すのでしょう。

遠い存在であった司法を、もっと身近に

理事長宮崎誠
(以下 宮)
まずは10年間、お疲れ様でした。実は先日、床屋でたまたま高橋さんのラジオを聴かせていただいたんですよ。
高橋みなみ
(以下 高橋)
えーっ、聴いていただいたんですか! ありがとうございます!
卒業後も、多方面でご活躍されているようですね。
高橋
縁があってFMラジオのMCをやらせていただいています。ニュースの言葉を拾いながら25歳の女性の目線で専門家にお聞きするというもので、勉強になりとても面白いです。
大変興味深く聴かせていただきました。ところで、高橋さんは「法テラス」をご存じでしたか?
高橋
名前は聞いたことがありましたが…。どんなところなんですか?
正式名称を「日本司法支援センター」という、国が設立した法人で、法的トラブル解決の総合案内所です。以前は、法的トラブルを抱えていても、「相談先が分からない」などといったことから、解決を諦めてしまうことも多かったんです。法テラスは、法律に関する情報を提供したり、無料法律相談の実施や弁護士等の費用を立て替えたりすることにより、それまで一般の方々にとって遠い存在と思われていた司法を、身近なものとして利用していただくための機関なんですよ。

法テラスさんの活動は、身近なアイドルを目指したAKB48と共通するところがあるような気がします。

高橋
そうなんですね。「身近な存在を目指す」というところは、AKB48と似ているかもしれません。AKB48は2005年に「会いに行けるアイドル」として誕生し、ファンの方々にアイドルを身近に感じてほしいという思いで、秋葉原の劇場で毎日公演したり、握手会をしたりしていました。法テラスさんが、遠い存在の司法を身近なものにするために頑張っていらっしゃるのと、共通するところがあるような気がします。
いわば「会いに行ける司法」でしょうか(笑)。

解決を諦めないで

高橋さんは法律問題に直面したことはありますか?
高橋
幸い今のところ、ありません。
実は、高橋さんも様々な場面で法律と関わっているんですよ。舞台出演すれば契約もありますし、CDを出せば著作権や印税の問題もあります。
高橋
言われてみると、そうですね。
結婚や育児など、生活の中でも法律問題が生じますが、一般の方々にとって、司法はまだ遠い存在です。
高橋
そうですね。普通は誰に相談すればいいのか分からないし、いきなり弁護士さんを訪ねていくのも勇気がいるかもしれませんね。
そんな時に利用していただきたいのが法テラスなんです。コールセンターに電話していただければ、法制度や関係窓口についての情報を無料で提供いたします。このお問合せは10年間で300万件を超えました。
高橋
すごい数字! どんな問合せが来るんですか?
以前は借金などお金に関わる問題が多かったですね。最近は、家庭内の問題が増えているほか、DVや児童虐待、ストーカーの問題もあります。特に、犯罪被害者に対しては、状況に応じて犯罪被害者支援の経験や理解のある弁護士を紹介するなどの支援も行っています。
高橋
それは安心ですね。犯罪被害以外でも、弁護士さんに相談できるんですか。
もちろんです。初めて弁護士などに相談しようと思う人が、一番不安に思うことは何か分かりますか。
高橋
お金がないと相談できないんじゃないか…、ですか?
そうです。法テラスでは、資力の乏しい方は、無料で弁護士などの法律相談を受けることができます。
高橋
無料ですか? すごい!
また、「弁護士に訴訟を依頼したい」というときは、資力の乏しい方については、弁護士費用などを法テラスが立て替える制度もあります。
高橋
まとまったお金がなくても、弁護士さんにお願いすることを諦めなくていいんですね。法テラスさんには、どの程度の内容でお電話していいんですか?
法律に関わる問題か分からなくても、ぜひお電話ください。お困りごとがご自分やご家族で解決できるものか、弁護士などに相談した方がいいのかなどについてもご案内します。
高橋
そういう気軽さでいいんですね。それを聞くと敷居が低くなります。
皆さんにそう言っていただけるように日々努力してきましたが、AKB48さんと比べると、まだ圧倒的に知名度は低くて、それが悩みの種です。ただ、AKB48さんも最初のころはご苦労も多かったとお聞きしましたが…。
高橋
そうですね。初日の公演ではお客さんが7人だったり、「アキバ48」って呼ばれたり…。
そこからどうやってファンを広げていったんですか?
高橋
私は、やり続けることと、一段一段階段を上っていくことが大切なんじゃないかなって思っています。結成したてのころ、テレビの有名な音楽番組に出演したことがあったんです。「これでAKB48は明日からスターだ!」って思ったんですが、そんなことはなかったです。実際は、毎日ステージに立ち、少しずつ積み重ねることで理解してもらえたし、お客さんがお客さんを呼んでファンがどんどん増えていったんです。

国民の皆さまに司法サービスを
地道にお届けし続けることが大事ですね。

法テラスも、国民の皆さまに、司法サービスを地道にお届けし続けることが大事なのかもしれませんね。ところで、高橋さんは今後の活動をどのように考えていらっしゃるんですか?
高橋
もともと歌手志望で、やっぱり歌で何かを届けたいなって思います。AKB48の被災地訪問でも、歌うことで多くの方が喜んでくださるのを見て、歌の力は凄いと感じました。
素晴らしいことですね。私も新幹線の中で「ヘビーローテーション」を聴いて、元気をもらっています(笑)。
高橋
えー、嬉しいー!

笑顔を取り戻せるように

形は違いますが、法テラスも被災地で活動を行っているんですよ。
高橋
そうなんですか?
はい。被災地では、土地の境界が分からなくなったり、家が流されて住宅ローンだけが残ったりと、様々な法律問題が起こっているんです。
高橋
確かに…、そうですよね。
法テラスでは、東日本大震災の被災者のために、資力を問わずに無料法律相談や弁護士等の費用の立替えを行うほか、被害の大きな沿岸部に出張所を設けて、無料法律相談に対応できるようにもしています。
高橋
とてもありがたいことですね。
さらに、熊本地震の被災者の方にも、資力を問わずに無料法律相談を受けていただけるようになりました。
高橋
法テラスさんも私たちも、今後も被災者の方々が笑顔を取り戻せるような活動ができればいいですね。
本当にそうですね。
高橋
今日、お話をお聞きして、司法がとても身近に感じられました。何か困ったことがあったら、法テラスさんに相談できると思うと、すごく心強いです。電話してもいいですか?
どうぞどうぞ。ぜひ法テラスを相談相手の選択肢の一つに入れておいていただければと思います。今後のますますのご活躍を期待しています。本日はありがとうございました。
高橋
ありがとうございました。

PROFILE

たかはし みなみ
1991年生まれ、東京都出身。2005年にAKB48の1期生としてデビュー、2012年には300人のメンバーをまとめる初代総監督に就任。今年の4月8日に卒業してソロ活動を開始。現在TOKYO FM で「高橋みなみの『これから、何する?』」ほか、NHK E テレ『いじめをノックアウト』などに出演。著書に『リーダー論』(講談社)。秋には初のソロアルバムを発売予定。

みやざき まこと
1944年生まれ、大阪府出身。1967年に京都大学法学部を卒業し、1969年に弁護士登録。2008年には日本弁護士連合会会長に就任。法務省法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」委員、内閣官房法曹養成制度改革顧問会議顧問などを経て、2014年より現職。趣味はゴルフと囲碁。

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