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法テラス職員から見るスタッフ弁護士

更新日:2019年6月5日

法テラス本部第一事業部司法ソーシャルワーク推進室 根上 徳仁 さん

職員の写真

法テラスで働いてもうすぐ10年。これまで、多くのスタッフ弁護士を見てきました。
初任地の法テラス群馬法律事務所では、4年間、事務職員として働き、弁護士と二人三脚で色々な事件を見てきました。
債務整理、離婚、労働、国選弁護事件…。取扱う事件内容としては、それほど一般の法律事務所との違いはありません。
また、事件処理に関し、スタッフ弁護士には独立性が確保されていますので、この点でも一般の弁護士と同じように事件処理をすることができます。
ただ、事件に取り組む姿を見ているとやはりスタッフ弁護士のスピリットと言いますか、「司法のセーフティネットである」という強い意識を感じます。
 
ある日、事務所に大企業を解雇された人がやってきました。成績はそれほど悪くなかったのに、これまで何年も尽くしてきた会社から突然解雇されるという不条理。
スタッフ弁護士はこの事件を受任することになりましたが、相手は大企業。まともに戦えば、長期戦の覚悟が必要です。スタッフ弁護士は、想定されるリスクを丁寧に依頼者に説明しましたが、依頼者は、なんとしても戦いたいという気持ちでした。
スタッフ弁護士は、依頼者と何回も打ち合わせを繰り返し、時には依頼者を励まし、長い民事裁判を闘っていきました。
 
私は、この裁判の途中で異動になってしまったので、結論がどうなったのかわかりません。でも、司法の力で正義を取り戻したいという人を、決して見放さない。そんな、強い意志をスタッフ弁護士から感じました。

職員の写真


現在の私は、法テラス本部の「司法ソーシャルワーク推進室」という部署で、主に高齢者や障害者の司法アクセスを改善するための企画立案等に従事しています。
「スタッフ弁護士=法律事務所」というイメージがあるかと思いますが、法テラス本部にもスタッフ弁護士が配属されています。(典型的には、いくつかの法律事務所で経験を積んだ後、本部に配属されます。)
 
スタッフ弁護士は、通常、事件処理を通じて経験を積んでいきますが、その過程で様々な関係機関と接するようになり、地域の司法アクセスという課題に取り組みます。当然、スタッフ弁護士だけでできることには限りがありますので、その地域の弁護士会や司法書士会などに相談し、協力を受けます。たとえば、その地域の福祉事務所での法テラスの法律相談会を企画するといったことです。
法テラス本部で働いているスタッフ弁護士は、このように法律事務所で培われた経験を、全国の司法アクセス解消に活かしているのです。
 
公的機関である法テラス。
ここで働く弁護士も決して楽な仕事ではありません。
でも、公的機関の職員だからこそできることがあります!
 
法テラスのスタッフ弁護士という選択。
是非、一度検討してみてください。

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