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人間味あふれる現場で感じるやりがい

更新日:2019年6月5日

法テラス東京法律事務所 太田 晃弘 弁護士(57期)

太田晃弘弁護士。
法テラス常勤弁護士1期生として、2006年の開業時に法テラス可児法律事務所を立ち上げると、地域との福祉機関と連携して、法的問題を抱える方々のもとに出向く活動を始めました。
社会福祉士・精神保健福祉士の資格も取得し、特に高齢者・障がい者のために「アウトリーチ」「司法ソーシャルワーク」を実践することを提唱し続けています。
現在は、法テラス東京法律事務所の代表弁護士として勤務しています。
太田弁護士にとっての「やりがい」を聞いてみました。
 

太田先生


都内のちょっとしたワンルームマンション。
おじいさんが独り暮らしをしています。
家の中にはカップラーメンの空き容器が散乱しています。

最近、認知症の症状が出てきて、家賃を支払うのも難しくなりました。
裁判所から特別送達の手紙が届いても、おじいさんは対応できません。
身体機能的にも、認知機能面でも、法律相談に行くことは困難です。
近隣住民は、おじいさんの存在すら知りません。
あわや強制執行か、というところで、福祉関係職員が執行官とばったり出会い、この問題に気づきました。

 
日々、私が取り組んでいるのはこんな事案です。
司法ソーシャルワークと呼んでいます。
 
我々の仕事は、医師でいうと小児科の仕事に似ていると思います。
ご本人が、自分の主張を正確に言語化できるとは限らないなか、様々な客観的事実をとらえて、いろんな法的課題を見つけ、これらを総合的に解決していきます。
「弁護士としての腕」が、結果にダイレクトに反映されます。
的確な証拠をとらえて、客観的事実にうまく到達できれば、良い解決ができます。
ご本人の顔色がみるみる良くなっていくのも実感できます。
 
また、ご本人の生活・幸福といった観点からみて、その法的課題がどのような位置づけになるのかを常に考えながら行動する必要が出てきます。
必然的に、福祉・医療関係の方々と協働することになります。

弁護士の仕事は、ともすると無味乾燥なものとなりがちですが、チームで仕事をすることで、自分の仕事がとても人間味あふれたもの
---「人々の日々の生活を支えるもの」へと変わっていきます。

現場では、日々、法律を使って何ができるかを考えさせられます。
難しい課題でもあり、取り組んでいる人も少ない分野かもしれませんが、非常に面白いものだと感じています。

以下フッタです
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