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子どもとともに生きる弁護士の原点 4

更新日:2018年6月28日

社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長 坪井節子弁護士

子どもの隣で空を見上げる

深刻な困難を抱えた子どもたちの問題を、解決することはできません。私たちにできることは、目の前のひとりの子どもを抱きしめ続けて、ひとりぼっちにしないことだけです。ひとりぼっちじゃないんだと分かったときに、「生きていきたいんだよ、愛されたいんだよ」という子どもの本当の気持ちが見える瞬間があります。

ある日、隣に並んで座っていた子どもが、ぽつりと言うんです。

「このごろ、雨の音や風の音が聞こえるよ。」

一緒に空を見上げて「ほら、空ってきれいでしょ」と語りかけたら、
小さな声でつぶやくんです。

「空見たの、はじめてだよ。」

子どもが心を開いてくれるとき。そこに、私が弁護士として子どもの問題に関わる原点があるのかもしれません。イジメ、非行、虐待などの事件の中で子どもたちに出会い、無力感の中で、子どもたちの言葉に救われ、育てられてきました。だから、これからも子どもとともに生きる弁護士であり続けたいと思います。

坪井節子(つぼい せつこ)弁護士
1980年弁護士登録。87年より東京弁護士会子どもの人権救済センターや、日本弁護士連合会子どもの権利委員会において、「非行」少年の付添人活動や、学校・家庭・福祉の現場での子どもの人権救済活動に携わる。98年「検察官関与に反対し少年法を考える市民の会」を発足させ、事務局を務める。 主な著書は、『子どもは大人のパートナー』『子どもたちに寄り添う』『子どもの人権双書(1)家庭の崩壊と子どもたち』(共著)『Q&Aヘルプ! 子どもの権利110番』(共著)など。


<リンク>

※広報誌「季刊ほうてらす」第25号の特集記事で「こどものじんけん」をテーマにしています。あわせてご覧ください。


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広報誌「ほうてらす」Vol.25 夏号

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