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高齢者・障がい者問題を生きる~後編~ 2

更新日:2018年6月28日

成年後見以外に法テラスにのぞむこと

出張相談と地方協議会の充実ですね。
出張相談に関してですが、私は鳥取県弁護士会で高齢者電話相談を平成21年12月から試験的に3回ほど実施しました。これが現在の鳥取県弁護士会の「高齢者支援センターとっとり」の「高齢者なんでも無料電話相談」につながっています。これは、高齢者の方が電話で、無料で相談できる仕組みで、使い勝手がよい制度ができました。この電話相談から、さらに出張相談が必要と判断した場合に、法テラスの法律相談援助を利用しやすくすることができました。出張相談は地方事務所の所長の承認が必要なのですが、これを簡略化して、出張相談が利用しやすいものに変えるため、弁護士会と「申合わせ事項」を合意し、文書を交わしました。同様の方式を暗黙にとっていた地方事務所もありましたが、明文化したのです。

―全国的にもこのような動きは広がっていますね。ところで、関係機関との連携で重要な役割を果たす地方協議会についてはいかがでしょうか。

地方協議会が単に業務説明に終わってしまってマンネリ化していたことが問題だと感じていました。参加する人も固定化してしまっているようでした。地方協議会はとても重要なものだと私は考えています。地方事務所が地元の意見を吸い上げる機能を果たせていないと実効的なサービスを提供できないと考えています。


地方協議会のあり方についてホワイトボードを活用しながら熱く話す

これまで地方協議会を全県の関係機関を対象に1か所(鳥取市または米子市)で開催していた方法を変えて、毎年3か所の町村で開催する方法に変えました。鳥取県の東部・中部・西部地域に分け、毎年各地域で1つ町村を選んで開催することにしました。市民生活を直接支援する職員の方々と意見交換することとしたところ、活発な質問や意見がたくさん出ました。鳥取県は東西に長く、地方事務所のない西部では連携がとりにくく拠点を設置してほしいという切実な需要が感じられましたこともあり、すごく役に立っています。
全国で所長が地方協議会等を利用して、地元の市民の方々の意見を集約し、法テラスのサービスの改善に生かさなければいけないと思います。市民からの目線での議論をもっと行ってもいいのではないかと私は考えています。いつでも、どこでも、だれでも利用できているか、と市民に伺う機会のひとつだと考えます。法テラスがどちらに進むのかは、地方協議会で吸い上げられた意見で決めていくべきだと思います。弁護士会等の関係機関との様々な問題も、この地方協議会の持ち方一つで、解決していくような気がしています。

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