振り出した手形の決済日が迫っているのですが、今回の震災のために決済資金の目途が立ちそうにありません。ただ、震災で壊れた工場を建て直し、設備を新たにそろえれば、経営を続けることはできそうなのです。なんとか、会社を倒産させずにすむ方法はないでしょうか。
更新日:2018年6月28日
手形を振り出した相手方や裏書譲渡された相手等に手形の支払期日を延ばしてもらえないかどうか、交渉をしてみるのがよいでしょう。
震災のための特別措置により、手形の不渡処分の猶予や取引停止処分の猶予の手続をとることも考えられます。
会社を倒産させないために、どのような方法をとることができるかについては、状況に応じて判断する必要がありますので、早めに、最寄りの弁護士会などに相談するのがよいでしょう。
- 会社を倒産させないためには、まず、不渡処分を受けないように、手形を振り出した相手方に連絡をとり、まだ手形を所持している場合には、手形の支払期日を延ばしてもらえないかどうか、交渉をしてみるのがよいでしょう。
- もし、手形を振り出した相手方が、すでに、手形を裏書譲渡していたり、割引をしているという場合には、手形のジャンプができるのかどうか、交渉します。
- 今回の震災のため不渡りとなった手形については、当分の間、支払銀行の判断によって、不渡処分の前提になる不渡報告への掲載を猶予するなど、特別の措置がとられています。
- 事業を再建できる見込みがあり、また、そのための資金が準備できるようであれば、その資金を手形決済ではなく、事業の再建に使い、手形債権者との間で、個別に支払を猶予してくれるように交渉するということが考えられます。
- 倒産ではなく、事業を継続しながら債務の整理を行う法的な手続として、民事再生手続があります。
- 会社を倒産させないために、「どのような方法をとることができるか。」「どの方法をとるのがよいのか。」は、会社の資金繰りやどのような債権者がいるかなど、状況に応じて判断する必要がありますので、早めに、最寄りの弁護士会などに相談するのがよいでしょう。