震災で、キャッシュカードや預金通帳、印鑑も紛失してしまいました。預金を引き出すことはできないのでしょうか。
更新日:2018年6月28日
キャッシュカードや預金通帳、印鑑がなくても、本人であることを確認できる資料があれば、預金の払戻しは可能です。
- 預金は払戻請求をしている人が預金者本人であることを確認したうえで、預金者本人に払い戻すのが原則です。これは、金融機関が、払戻請求をしている人が預金者本人であることを確認しないで他人に預金を払い戻してしまった場合、既に払い戻した預金についても預金者に支払わなければならなくなり、二重に預金の支払をしなければならない危険が生じる可能性があるためです。
- 払い戻し請求をしている人が預金者本人であるかどうかは、通常、キャッシュカードの場合は暗証番号、預金通帳であれば届出の印鑑と払戻請求をしている人の氏名及び預金通帳の名義が一致しているかどうかということで確認し、預金の払戻しをしています。
- しかし、今回の震災でキャッシュカードや預金通帳、印鑑を紛失してしまった場合には、通常の方法での本人確認はできませんが、預金者本人であることが確認できれば、一定の範囲で払戻しに応じる特例措置がとられています。
- 本人であることを確認できる資料とは、一般的に
- 運転免許証
- 健康保険証
- パスポートなどです。
- また、今回の震災によって運転免許証などの本人確認資料も紛失してしまい、上記のような本人確認方法をとることが困難な場合には、暫定的な措置として、当分の間、金融機関で、氏名・住所等により本人であるとの申告することで、金融機関は本人確認をすることができ、預金の払戻しに応じることが可能とされました。これは、平成23年3月25日付けで「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則」の一部を改正する命令が公表・施行されたことにより、可能になった方法です。
- 預金の払戻しには預金残高があることを証明することも必要です。
この点は、本人の確認ができて、口座番号がわかれば、金融機関のコンピューターで処理して確認してもらうことができます。