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地域包括支援センター「ナーシングヴィラ与野」と法テラス埼玉 1

更新日:2014年2月21日

地方自治体をはじめとする関係機関と法テラスは、トラブルを抱えてお困りの方が適切な支援を受けられるよう、連携・協力しています。
今年度、法テラス全体で取り組むテーマとして「高齢者・障がい者への法的支援」を掲げ、全国各地の地方事務所において様々な活動を行っています。
関係機関に法テラスの業務(サービス)を理解していただき、もっと法テラスを利用していただこうとする、関係機関との連携の実例をご紹介します。

高齢者の抱えるたくさんの「困ったこと」

埼玉県さいたま市にある地域包括支援センター(※1)のナーシングヴィラ与野。
ここは、さいたま市から委託を受け、社会福祉士・介護支援専門員・保健師など6人の職員が、生活圏域とよばれる担当地域で生活する約9,000人の高齢者の暮らしを見守り、必要な援助につなげる、言わばコーディネーター的役割を担っている機関です。

身の回りのことを自分でするのが難しくなった高齢者やその家族、役所の担当者、地域の民生委員から高齢者の抱える問題の相談を受け、介護保険などの必要なサービスの利用を考えます。


職員のみなさん


「民生委員さんや区役所から紹介されてここに来る方がほとんどです。区役所など関係機関と私たちの連携はうまくいっていると思います。ただ、毎日たくさんの相談を受けるなかで、私達だけで解決するのが難しく、頭をかかえる問題もあります。」センター長の黒川愛さんはこう話します。

「最近増えているのが『多問題家族』です。たとえば、ある夫婦のケースです。旦那さんは借金を抱え、奥さんは病気がちで、家事ができる人はおらず部屋は日に日に汚れていきます。ある日、訪問すると部屋から排泄物の臭いがしました。さいたま市では、民生委員の方が、独居や夫婦のみの高齢世帯を訪問し、見守り活動をしていますが、ご本人の安否確認(健康状態の確認)ができても、日々の生活の異変に気付くのは難しいことです。」

高齢者の問題といっても、「一戸建てに一人で住む要介護度2(排泄や食事に何らかの介助が要る心身状態)の男性」「オートロックのマンションに住む食事支援だけが必要な夫婦」など本人を取り巻く状況は十人十色で、ニーズは様々であるとのこと。

「複合的な問題の一つ一つを解決する道筋をたて、どうしたらその支援を受けられるか一緒に考えます。本人に受けさせたい介護サービスがあったとしても、本人が認知症で判断力がない場合や、経済的に苦しく費用の負担が難しい場合、その支援を簡単に受けられないこともあります。その時は、本人その家族の生活をどう改善していくか考え、適切な機関へつなぎます。」


この日訪問した高齢者の方の状況について情報共有する高瀬さん


ナーシングヴィラ与野


※1地域包括支援センター

各市区町村に置かれている。高齢者に関する相談を受け、問題解決に向け行政機関や医療機関と連携しながら包括的・継続的に支援を行う。高齢者の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援する機関。
さいたま市の地域での愛称は「シニアサポートセンター」で、市内には26か所設置されている。

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