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被災者起点を忘れない。“法律”が被災者のためにできること。―宮城県亘理郡山元町― 1

更新日:2018年6月28日

 法テラスがこれまでに設置した7か所の出張所に寄せられた相談件数は、10,000件以上。震災後時間の経過とともに、支援熱や大災害への危機感の薄れが問題視されていますが、被災地での相談需要は高いまま続いています。
 震災直後から今日に至るまでの山元町の復旧・復興に向けた歩み、現在の復興計画の進捗状況と課題、法的ニーズの現状、自治体の被災者支援と法テラス出張所の支援がどのようにかみ合っているのか、今後の継続的な被災者支援の在り方等について、今後シリーズで法テラスが所在する被災自治体の職員の方々の現場の声をお届けしていきます。第1回は、法テラス山元がある宮城県亘理郡山元町です。

法テラス被災地出張所設置地域/宮城県亘理郡山元町とは

法テラス山元については広報紙「ほうてらす」25号「のぞいてみよう法テラス」で紹介しています。ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。広報誌「ほうてらす」バックナンバー一覧(PDF:2,093KB)

山元町町民生活課 佐藤澄三郎(すみさぶろう)課長インタビュー

山元町町民生活課 佐藤澄三郎(すみさぶろう)課長

Q1.山元町の東日本大震災による被害状況は。

 山元町の地形は、平たんなところが多く、町の3分の2ほどを占める山側でも丘陵地が大部分です。交通事情では、浜通りにJR常磐線が走っており、仙台から35キロという距離的条件もあり、仙台市内のベットタウンとして町内外から人が集まり、駅を中心とした地区に住宅が集中して建てられてきました。
 山元町は全長11キロの海岸線に面していますが、震災時は10メートル以上の津波が襲い、その海岸線の地域すべてが流失しました。また、町の中央部を走る国道6号線を越流して山側まで浸水した地域もあり、山元町世帯数の約半数に当たる2,494世帯が被害を被りました。浸水エリアは24平方キロです。山元町の面積は64.4平方キロですので、町の約37%が浸水エリアになっています。
 人的被害としては、634名もの方が亡くなり(うち、ご遺体が発見されず、死亡届が出された16名及び災害関連死18名を含む)、家屋被害では、半壊以上が3,302棟にのぼります。
 山元町の特産であるいちごも大きな被害を受け、その農地の95%が津波に遭い、塩害で生産のめどが立たないという大打撃を受けました。町の漁業の拠点であった磯浜漁港も施設が壊滅し、宮城県内でも有数の水揚げ量をほこったホッキ貝も水揚げが途絶しました。

Q2.町役場は被災しなかったのでしょうか。

山元町役場

 役場は元々高い場所に立地していたので、直接の津波被害は受けませんでしたが、地震では被害を受け、耐震強度不足で不特定多数の人が集まるには適さないと判定されました。ですので、昨年度庁舎を解体し、平成23年7月に近くにプレハブの仮庁舎を建て、役場機能を回復させ現在はこちらで仕事をしています。
 震災直後は庁舎自体が使えるような状況ではなかったので、庁舎の東側にテントを張り、そこに本部を設け、役場、警察、消防、自衛隊が集まり初動はそこで行いました。どうしても手狭になったり雨などで中々大変でしたが、取り壊した前庁舎の何とか使える状態だった1階部分に、震災から1週間ほどで本部を移しました。

※震災法律援助業務による無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立替については、「東日本大震災の被災者に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律(震災特例法)」の失効により、令和3年3月31日新規申込受付を終了しています。

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