夫婦の共有名義で2階建てのアパートを所有しています。現在は、今回の震災で、空き室だった1階部分が損傷しました。建築士に見てもらったところ、次に大きな地震がきたら倒壊するかもしれないと言われました。危険なので2階に居住中の賃借人に出て行ってもらった上でアパートを取り壊したいのですが、妻は、賃借人から、損害賠償をしない旨の念書をもらえば大丈夫と言っています。念書をもらえば問題ないのでしょうか。
更新日:2018年6月28日
念書を書いてもらっても損害賠償責任が発生する可能性があります。
- このような念書は、公序良俗(民法90条)違反で無効であると考えられます(消費者契約法により無効となる場合もありえます。)。
したがって、たとえ念書を書いてもらっていても、将来地震が起きて建物が倒壊したことで、賃借人がけがをした場合には、損害賠償責任を負う可能性があります。
また、通行人がけがをした場合には、そもそも念書は無関係ですので、やはり、損害賠償責任を負う可能性があります。