法テラス香川

香川県子ども女性相談センターと法テラス香川における DV被害者への支援に関する連携

第1.DV被害者支援における連携についての申合せの概要

  1. イベントや研修会の実施
    香川県子ども女性相談センター(香川県配偶者暴力相談支援センター)(以下「センター」という)と法テラス香川は、DV被害者支援に関する広報やイベント等を連携して行うこととし、研修の機会を設けることで互いの業務内容の理解に努めています。
  2. DV被害者支援の連携について
    センターおよび法テラスの利用者のうち、弁護士相談が必要な方や緊急の安全確保が必要な方については、相互に取り次ぐことで、DV被害者への迅速な対応の実現を目指しています。

第2.連携強化につながったきっかけ・地域の課題

法テラス香川では、DV案件について本人への配慮や速やかに弁護士につなぐことが必要であるとの認識はあったものの、被害者支援関係の支援団体・関係機関との間で直接的な連携強化に取り組むことが十分にできていませんでした。
しかし、深刻化するDV被害への対応は急務であることから、スタッフ弁護士が、センターを訪ねる機会にあわせて法テラスの犯罪被害者支援の概要など、業務説明を実施し、徐々に連携を深めていきました。
そのような中で、令和3年4月、香川県で犯罪被害者等支援条例が施行されたことをきっかけに、支援団体・関係機関の連携の重要性を再認識し、センターとの間で、DV被害者支援における連携についての申合せをするに至りました。

 

第3.連携強化による効果(変化したこと)

  1. 研修会や会議への参加について
    申合せ後、センター主催のDVに関する研修会や連携会議等に、法テラスを呼んでいただいており、この研修会で学んだことが、実際の被害者への対応などで大変役に立っています。
  2. (センターから法テラス香川への連携)について
    相互の業務説明や研修の機会を通じて、気兼ねなく質問できる環境が整ったことで、センター職員における民事法律扶助相談及びDV等被害者法律相談援助の制度の概要への理解が深まり、どの制度が適切なのか振り分けて取り次いでいただけるようになりました。
    また、被害者の直接的な支援に携わっているセンター職員が、被害者から状況を聞き取り法テラスに取り次いでいただけるので、法テラスが被害者から聞き取りを行う時間が大幅に短くなり、被害者の精神的・時間的な負担の軽減にもつながりました。
    このように、スムーズで効率的な連携が図られるようになったことで、DV等被害者法律相談援助の件数増加にもつながりました。
  3. 連携の効果について(法テラス香川からセンターへの連携)について
    ​法テラス香川で問い合わせを受け、一時保護が直ちに必要な場合には、法テラス側における法律相談の手配と同時にセンターへ取り次ぐようにしています。また、「DVの被害に遭っているが、避難するかどうか迷っており、話を聞いてみたい。」という被害者についても、センターを紹介していますので、被害者が今後取りうる選択肢を広げる機会にもなっています。

        法テラス香川 連携事例写真1 法テラス香川 連携事例写真2