遺産分割の方法（遺産の分け方）には、どのようなものがありますか。

以下の3つの方法があります。

(1)現物分割
相続財産をそのままの状態で分ける方法です。
例えば、遺産に不動産（時価2000万円）と預貯金（総額2000万円）があり、相続人は被相続人の子AとBの場合、不動産はAが、預貯金はBが取得するようなケースです。

(2)換価分割
相続財産を換価（現金化）して、その現金を相続人間で分配する方法です。
例えば、遺産である自動車1台(時価500万円)を売却して500万円の現金とし、被相続人の子である相続人AとBが250万円ずつ取得するようなケースです。

(3)代償分割
相続人の一人が価値の高い不動産等を現物で取得した場合、他の相続人に対して代償金（現金）を支払うことにより、各自が相続分に見合った財産を取得できるよう調整する方法です。(1)の例で預貯金が1000万円しかなかったとすると、不動産（時価2000万円）を取得したAは、預貯金（1000万円）を取得したBに対し、さらにA固有の財産から500万円を支払って調整することになります。