法テラスの役割

身近な司法の実現

日本司法支援センターは、裁判員制度や法科大学院制度と並ぶ司法制度改革の一環として、2006年(平成18年)に国によって設立された公的な法人です。
民事、刑事を問わず、全国で、誰もが法的トラブル解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会を実現するために設立されました。

社会のセーフティネットとして

拠点は全国に100ヶ所以上(2021年(令和3年)4月現在)。
経済的に余裕がない方のための無料法律相談や、トラブル解決に役立つ情報のご提供など、様々な制度を用意し、法的トラブル解決のお手伝いをしています。
また、東日本大震災の被災地に出張所を置いたり、災害時に被災者の方を対象とした無料法律相談を実施するなど、社会のセーフティネットとしての役割を担っています。

誰もが安心して暮らせる社会づくり

2018年(平成30年)1月より、高齢者・障がい者等で認知機能が十分でない方や、DVやストーカーの被害を受けている方への援助を開始しました。
2020年(令和2年)には、感染症対策として、電話やオンラインによる法律相談を開始するとともに、外国人への法的支援の一環として国際室を設置するなど、常に時代のニーズをキャッチし、誰もが安心して暮らしていける社会づくりに貢献していきます。

主な業務内容

法テラスの全ての業務に携わります。

情報提供業務

何らかのトラブルを抱えて困っている方に、法律による解決に役立つ情報を提供する業務です。問合せの内容に応じて、利用可能な法制度や相談機関・団体等(弁護士会、司法書士会、地方公共団体の相談窓口等)に関する情報を無料で提供しています。

民事法律扶助業務

経済的に余裕がない方のための、「無料法律相談」と「弁護士費用等の立替え」を行っています。

国選弁護等関連業務

国の委託を受け、国選弁護制度の一部を担っています。
裁判所からの依頼に応じ、事件を担当する弁護士を探したり、事件終了時に担当した弁護士に払う報酬や費用の算定をしたりします。

司法過疎対策業務

弁護士や司法書士など、法律の専門家が少ない地域に事務所を設置するなどして、司法アクセスの改善に貢献しています。

犯罪被害者支援業務

犯罪の被害に遭われた方やそのご家族を支援する業務です。
被害の回復に役立つ情報を提供したり、本人のご希望に合わせ、適切な相談窓口のご案内や被害者支援の経験がある弁護士の紹介、国選被害者参加制度に関する手続きなどを行っています。

受託業務

国や日本弁護士連合会から委託を受けた業務を行っています。

様々な研修制度

新規採用者研修後、配属先にてOJTで業務を習得します。

新規採用者研修

対象者
新たに採用された者及びこれに準ずる者
時期
4月~秋頃
目的
職員としての心構えを付与するとともに、職員として日常業務を遂行するために必要な基礎的法律知識及び技能を習得させる。

フォローアップ研修

対象者
採用され2年目の職員に対し、これまでの振り返りを同期と共有することなどを通じて、モチベーション向上を図る。また、必要な知識等を身に着ける。

実務能力パワーアップ研修

対象者
2級職員のうち人事課長が指名する者
時期
秋頃
目的
業務リーダーとなり得る自覚と役割を認識し、担当業務に限らず、業務全般に精通し、応用能力の向上を図る。

管理能力育成研修

対象者
3級職員のうち、人事課長が指名する者
時期
6月頃
目的
これまでのキャリアを振り返り、自らがどのような期待を受けているか、また、自身の所属や組織のチームワークについて考え、自身の役割を認識する。さらにリーダーシップとマネジメントの役割について認識を深める。

4級合格者研修

対象者
当該年度に4級昇格試験に合格した者
時期
1月頃
目的
マネジメントを担う職員としての職責を自覚させるとともに、センターの運営理念に基づいた効果的な業務運営を行う上で必要な知識及び心構えを習得させる。

キャリアパス例

入職後のキャリアパス(イメージ)

※年数は目安であり、前後する場合もあります。

先輩に聞く!

本部補佐・係長

本部国選弁護課:Kさん
入職10~15年目
  1. 大阪地方事務所
  2. 本部国選弁護課
  3. 神奈川地方事務所
  4. 愛知地方事務所三河支部
  5. 本部国選弁護課

地方事務所や本部で実務を習得した後、三河支部で管理職としてのスタートを切りました。不安もありましたが、先輩管理職の方々のサポートもあり、楽しみながら、管理職としての経験を積むことができています。

人事課・主任

本部人事課:Iさん
入職10~15年目
  1. 長野地方事務所
  2. 本部国選弁護課
  3. 本部財務会計課
  4. 本部人事課

新卒で入職し、長野地方事務所に配属されました。その後、本部に配属となり、国選弁護課所属時は、法務省で半年ほど研修を受け、組織運営に関する知識が深まりました。
法テラスは、地方事務所、本部で様々な経験ができ、自身に力をつけていくことができる職場です。利用者の方を支援する法テラスの仕事はプレッシャーを感じることもありますが、達成感や喜びを感じる仕事でもありますので、是非、ご応募ください。

地方局長・課長

高知地方事務所:Mさん
入職10~15年目
  1. 神奈川地方事務所
  2. 埼玉地方事務所
  3. 沖縄地方事務所
  4. 福岡地方事務所
  5. 高知地方事務所

神奈川・埼玉・沖縄の各地方事務所での勤務を経て、福岡地方事務所では課長、高知地方事務所では事務局長を務めています。全国どこの地域にもお困りごとを抱えた方が沢山いらっしゃり、法テラスが全国組織である意義を日々実感しています。
大変なことは多いですが、やはり利用者の方から感謝のお言葉を頂けたときは、やっていて良かったなと思います。転居を伴う異動は大変な面もありますが、異動のたびに新たな地縁や知見を得られたことは、かけがえのない財産であると思います。

地方局長・課長

宮城地方事務所:Nさん
入職15~20年目
  1. 静岡地方事務所沼津支部
  2. 愛知地方事務所三河支部
  3. 本部民事法律扶助課
  4. 秋田地方事務所
  5. 宮城地方事務所

三河支部・秋田地方事務所の事務局長を経て、規模の大きな宮城地方事務所の事務局長へキャリアアップ。
すべての仕事は誰かの役に立っていますよね。けれど、法テラスほど、「寄り添い」「支え」「サポート」等々、役立ち要素が複合的・包括的に備わった仕事はありません。やりがいや誇り、自信がしっかり実感できる魅力高い職場です!

産休・育休を複数回取得している職員

本部人事課:Yさん
入職15~20年目
  1. 本部総務課・財務会計課
  2. 宮城地方事務所
  3. 第1子出産・育児休業
  4. 静岡地方事務所
  5. 第2子出産・育児休業
  6. 本部国際室
  7. 本部人事課

最初に育休を取得したのは、宮城地方事務所で東日本大震災の被災者支援に携わっているときでした。上司や周囲の職員から「おめでとう」と言ってもらいホッとしたことを今でも覚えています。
復帰後は、子の病気でお休みすることもありますが、子育て中に利用できる休暇もあるので安心です。
そして何より、職場全体で育児を応援してくれる雰囲気があるので、引け目を感じる暇もないほど、楽しく働いています。

産休・育休を複数回取得している職員

本部常勤弁護士総合企画課:Iさん
入職5~10年目
  1. 広島地方事務所
  2. 島根地方事務所
  3. 本部常勤弁護士総合企画課
  4. 育児休業

男性も気兼ねなく育休を取れる環境です。
第二子が生まれたときに育休を取得しました。子どもの可能性は無限大ですが、それを見届ける時間は有限です。育休中はてんてこ舞いでしたが、自身の成長にも繋がりました。
貴方も法テラスで一緒にイクメンになりませんか。

中途採用の職員

本部犯罪被害者支援課:Oさん
入職10~15年目
  1. 岐阜地方事務所
  2. 本部総務課・サービス推進室
  3. 山梨地方事務所
  4. 本部犯罪被害者支援課

大学は理系、前職は電力関係の会社でした。土日が休める安定した仕事に転職したくて、幅広く求人を探していた時に法テラスを見つけました。たまたま長期入院をした際に、転職に有利になればと資格所得を目指して勉強し、そこで初めて法律に触れ、興味を持っていたところでした。
興味さえあれば周囲の職員に助けられながら異業種からの転職でも意外と何とかやっていけています。

中途採用の職員

長野地方事務所:Yさん
入職15~20年目
  1. 神奈川地方事務所
  2. 本部人事課
  3. 新潟地方事務所
  4. 本部財務会計課
  5. 東京地方事務所
  6. 長野地方事務所

前職は金融関係です。入職のきっかけは、前職よりも公共性が高く、目に見えて人の役に立っているのが実感できる仕事だと感じたからです。
本部では法テラス全体の施策の作成等に携われたりする一方で、地方事務所では困っている方の相談を直接受付けるなど、幅広い業務を経験することができます。

異動を1回経験した若手職員

宮崎地方事務所:Sさん
入職1~5年目
  1. 福岡地方事務所
  2. 宮崎地方事務所

研修が充実しており、先輩職員も仕事を丁寧に教えてくれ、相談にも乗ってくれるので働きやすい職場だと思います。
入職当時は、転勤が不安でしたが、今となってはその不安はあまりなく、休みの日には勤務地のご当地グルメを食べに行ったり、観光名所に行ったりと楽しんでいます。

異動を1回経験した若手職員

京都地方事務所:Kさん
入職1~5年目
  1. 宮崎地方事務所
  2. 京都地方事務所

全国組織である法テラスは、小規模から大規模の地方事務所、そして全国の事務所運営を支える本部があります。様々な事務所の規模で、自身の仕事の経験値を高めることができるのも、法テラスで働く良さのひとつだと思います。
法律の知識がなくても、本部での研修や先輩職員からのOJTによる指導があり、業務への不安は少ないです。法テラスに少しでも興味のある方は、説明会に参加してみてください!

データで見る法テラス人事

有給取得率・数

2023年度

平均有給休暇
取得日数
12.8

法学部vs非法学部(%)

65
22卒
35
71
23卒
29
59
24卒
41
法学部
法学部以外

育休取得率(数)

2023年度
100%
女性
100%
男性
87.5%

※一般事業主行動計画に基づいて集計した数字(実績)です。