やさしい日本語

「2年間暮らしていたアパートから引っ越しました。」

困っている男性のイラスト​​

私は、2年間暮らしていたアパートから引っ越しました。アパートの家賃<=建物の賃貸借契約で、借りる人が貸す人に払うお金のこと>は8万円で、敷金<=家などの不動産を借りる時に、大家や管理会社に預けるお金>は、家賃の2か月分の16万円でした。家賃も敷金もきちんと払いました。
引っ越した後に、大家から、【1】部屋の掃除をするハウスクリーニングと、【2】部屋の壁のクロスを変えるのにかかったお金、【3】壊れたドアを直すためにかかったお金で、合計30万円を払うように言われました。​

Q 質問

私は、2年間暮らしていた間、部屋の壁は汚していないと思います。部屋でタバコを吸ったこともありません。部屋の壁は、私が住み始めた時から汚れていました。ただ、ドアは、去年、冷蔵庫をぶつけて壊してしまいました。私は大家に30万円を払う必要がありますか。​

A 答え

法テラス職員のイラスト​​

あなたはドアを壊してしまったので、ドアの修理のお金は払う必要があります。
しかし、壁は汚していないので、壁のクロスを変えるお金は払わなくてもよいです。そのため、30万円全部は払わなくてよさそうです。
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説明

賃借人<=賃貸借契約で、土地や建物などを借りている人のこと>が、借りた部屋や建物を壊したり汚したりした場合、借りたものを返す時に、壊したり汚したりする前の状態に戻す必要があります。このことを「原状回復義務」と言います(民法621条)。
借りる前から壊れていたものや汚れていたものは、原状回復義務はありません。また、普通に生活していても部屋は少しずつ古くなったり、中にあるものが壊れたりします。普通の生活で壊れたり汚れたりした場合は、賃借人に原状回復義務はありません(民法621条)。

あなたはドアを壊しました。これは借りている間に壊したものです。また、冷蔵庫をぶつけてドアを壊したので、普通に使っていて壊れたとはいえません。そのため、ドアの修理をするお金はあなたが払わなければなりません。
部屋の壁は、あなたが住み始めた時から汚れていました。借りる前から汚れていたものには原状回復義務はないので、壁のクロスを変えるお金を払う必要はありません。

ハウスクリーニングのお金を払う必要があるかどうかは、賃貸借契約書の約束を見て考えます。何も書いていなければ大家が払うものなので、あなたが払う必要はありません。契約書にあなたが払うと書いてある場合、請求されているお金が普通の金額であれば、あなたが払う必要があります。

大家が払うように言ってきた30万円について、何にいくらかかるのかを聞いてください。この時、紙に書いて教えてもらうとよいです。【1】ハウスクリーニングにかかった金額、【2】壁のクロスにかかった金額、【3】ドア修理にかかった金額が、それぞれいくらかを確認してください。
契約書にハウスクリーニングの費用は賃借人が払うと書いてある場合、【1】ハウスクリーニングにかかった金額と、【3】ドア修理にかかった金額は払う必要があります。金額が高すぎると思う場合には、支払った費用の領収書などを見せてもらうとよいです。

 

賃貸借の問題について話し合う二人のイラスト