自治体・福祉機関等の方

福祉と司法の連携

法テラスは あなたのまちと
司法をつなぐ 架け橋です。

法テラス本部国際室での連携事例

 

外国人本人からの問合せ事例について

勤務先のパワハラ・不当解雇を争い、困窮状態の改善に繋げた事例

​外国人本人からの問合せ内容について​

「レストランに勤務していたが、日常的にパワーハラスメントがあり、時には暴力を振るわれることもあった。生活のために我慢していたところ、最近、突然解雇された。生活に困窮している。」という内容でした。

国際室の対応(FRESC内機関との連携)

上記のとおり、労働局からの依頼を受け、弁護士が相談に同席しました。また、労働局とともに、対応方法を検討しました。労働局からは、解雇予告手当の請求(労働局で対応が可能)や、個別労働紛争解決制度の案内がありました。法テラスの弁護士からは、パワハラや暴力に関する損害賠償請求や、解雇の無効を弁護士に依頼して争う方法を案内しました。給与明細を確認したところ、雇用保険に加入していたことが確認できたため、失業保険給付についても情報提供を行いました。

外国人本人のその後について

相談者は、まずハローワークに行き、失業保険の受給を進めることになりました。さらに、労働局での紛争解決と弁護士に代理を依頼するかを家族と考えて、必要であれば法律相談センターに行くとのことでした。

外国人本人が法テラスを知ったきっかけ

外国人労働者がインターネット検索で、FRESCが外国人の労働相談を受けていることを知り、FRESC内の東京労働局特別相談・支援室(以下「労働局」という。)に予約を取って来所。途中から弁護士の意見も聞いたほうがよいということになり、労働局の職員が法テラスに声をかけ、法テラスの弁護士も同席して相談にのりました。

外国人支援者(機関・団体)からの問合せ事例について

ケース1:自治体のケースワーカーからの問合せ

問合せ内容​

「配偶者からのDVを受けて、子どもと共にシェルターにいる外国人の支援をサポートしている。夫婦共にA国籍である。子どもの着替えなど、生活に必要なものを受け取りたい。また、離婚の手続や離婚後の在留資格についても不安である。」とのことでした。

国際室の対応(FRESC内機関との連携)

荷物を安全に受け取るために、弁護士に夫との交渉窓口になってもらう方法があることを説明しました。なお、弁護士費用については、法テラスの民事法律扶助制度による立替えが可能であること、離婚の手続については、A国の法律を使って、日本の家庭裁判所で手続をすることが可能であることも伝えました。また、FRESCの東京出入国在留管理局在留支援部門(以下「東京入管」という。)に相談への同席を依頼し、離婚後に考えられる在留資格と変更に必要な条件等について説明してもらいました。以上のとおり、相談に東京入管も同席することで、離婚手続だけでなく、在留資格の問題も一度に話すことができました。また、法テラスで法律相談が受けられるよう、地方事務所へ取り次ぎました。

支援者等が法テラスを知ったきっかけについて

国際室が実施している外国人支援者向けセミナーを受講したことがあったそうです。その受講が契機となり、ケースワーカーが本人とともにFRESCに来所されました。

ケース2:市役所の外国人相談窓口の相談員からの問合せ

問合せ内容

「日本語学校に在籍している留学生が、学校とのトラブルにより突然、寮の鍵を取り上げられ、追い出されてしまった。日本語学校と仲介会社との契約と金銭問題があるようだが、市の相談員だけでは対応が難しく、本人にFRESCに行くように案内してもよいか。」という内容でした。

国際室の対応(FRESC内機関との連携)

市役所の相談員からは、既に分かっている事実を聴き取り、引継ぎを受けました。その上で、本人に対して、関係する資料を持って国際室に来るように案内してほしいと相談員に伝えました。そして、本人が国際室に来所した際は、日本語学校との契約内容やトラブルの発端等を聴き取りました。
本人には、日本に他に身寄りがなく、その日泊まる場所もないとのことだったため、緊急対応として国際室の弁護士から学校に電話をかけて、「実力行使で追い出すことは違法である」と伝え、本人を寮に戻すように依頼して了解を得ました。学費や退学などの問題は、本人に対して問題点を伝え、学校と直接交渉するか、弁護士等に依頼して代理で交渉してもらうように伝えました。
上記のように、東京入管の力添えで、市役所の相談窓口から法テラスへスムーズに事案が連携され、本人が安心して相談できるような体制を整えました。

本人のその後について

万が一、相談したその日も寮に入れないようなことがあれば、国際室に電話するようにと伝えましたが、本人から連絡がなかったため、寮の問題は解決したと思われます。

支援者等が法テラスを知ったきっかけについて

東京入管の在留支援部門を通じて法テラスを知ったそうです(在留支援部門は、地方自治体等の外国人相談窓口を支援しています)。

連絡先

外国人の法的支援について困ったことがありましたら、法テラス本部国際室にご連絡ください。

0570-011000
(FRESC代表電話です。日本語”1”を選択した後、法テラス”6“を選択してください。)
平日午前9時から午後5時まで