あまのじゃくな僕が…
更新日:2019年1月11日
61期・司法過疎地域の法律事務所勤務
私は天邪鬼な性格で、幼い頃から人と違うことをしてしまう人間でした。
例えば、みんなが観ていたウルトラマンとか仮面ライダーのことをよく知りません。
…みたいなことを、スタ弁の採用面接を受けるときの志望理由書に書いた気がする。
あれから11年が経とうとしている。
僕はその後、修習を終え、スタ弁として採用され、結婚し、法テラスの法律事務所へ赴任し、父になり、外部へ研修に出て、本部に勤め、家を買い、今は地域事務所へ単身赴任している。
その間、いろんな人に出会って、いろんな事件を受けて、いろんな人と仕事をして、価値観というか、物事の見方が大きく変わったこともあったと思うけど、天邪鬼なところはあまり直っていない気がする。
法テラスという環境は、こういう変わった人間にはたまらない場所だった。
親戚から、地方になんか行かずに東京にいればいいと諭されたり、友人から、なんでせっかく弁護士になれたのにそんな仕事をしているのかと尋ねられたり、同業者から、よく続けられるよねと呆れられたりする度に、僕は逆にパワーをもらってきた気がする。
(でも、たまに褒められると内心嬉しくてニヤニヤしてしまう。)
法で社会を照らす、というのが「法テラス」の由来であり、与えられた使命だ。
もともと明るいところを照らすことには、あまり意味がない。
暗がりを見つけ、そこを照らすことに意味がある。
暗がりは、普段は気にされていないし、中がよく見えないし、そんなところを好きだという人はあまりいない。
だから、僕はまだここで働きたいと思っている。