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Vol.28 もたい まさこさん

更新日:2014年4月15日

その日がくる前に。

テレビドラマに映画に数多く出演されている、女優のもたいまさこさん。もたいさん自身が、もしも裁判員に選ばれたらどうするか?を皮切りに、お話を伺いました。

自分の判断の責任があの柵ひとつで変わってくるんだな、と。

ー今回は、もたいさんが裁判員になったらというシチュエーションで撮影させていただきましたが、実際、裁判員に選ばれたらどんな感じになるでしょう?

もたいまさこ
今までの役の中で、法廷のシーンはあっても、傍聴席の柵から中には入った事がなかったんですよね。被告人の役もやったことがないので。だから、今日は見え方が全く違いました、独特で。映画のための見学で、何度か裁判所には足を運びましたが、傍聴席とは明らかに違いますね。あの柵ひとつで、自分の判断の責任の大きさがかなり違ってくるんだな、と思いました。戸惑うとは思うのですが、もし裁判員になったら、テレビでは結論しかわからない、犯罪を犯した人たちの生い立ちや、なぜその人が犯罪を犯したのかという理由が知れたり、民間の普通に暮らしている人たちが、自分たちの目線で質問できるということは興味深いですよね。裁判員は、被害者に一番近い場所にいる人かもしれないですから。

ー裁判員を経験してみたいと思われますか?

もたいまさこ
正直な話、迷うところではありますね。でも、来たらお引き受けするのが義務なんでしょうね。

越えちゃいけない線を、いとも簡単に踏み外せるような時代になってきた

ー今日、実際法廷に入られてどんな印象ですか?

もたいまさこ
重いですよね。あの場所の空気感には慣れたくないなと思いました。

ーテレビでは、殺人や犯罪を扱ったドラマも多いですよね。

もたいまさこ
今は、ドラマよりも本当の犯罪の方が先を行っているから、現実の事件の方が深刻でずっと怖いですね。日本人はこれはやらないだろうというのが揺らいできてて、足下の危うさを感じるし、ある程度越えちゃいけない線があって、みんなそれを信じて働いていたのに、けっこういとも簡単に踏み外せるんだなと。日本人が少し違うところに行き始めてるのかなという怖さは感じます。今、誰が何をしでかすか、ほとんど闇に包まれてる感じがして、何が起こってもおかしくない日本になってきたのかな、と。みんな切羽つまってきているのかもしれないですね。やっている人たちは、なぜそれを選んでしまったかの自覚は無いのではと思ったりもします。

ーそういう切羽つまった人たちが、行き場の無い状況に陥らないようにするのも法テラスの一面なんです。

もたいまさこ
だから絶対、その前に食い止めたいという想いがあると思います。何をどうしていいかわからない人もたくさんいると思うから。

何かあってからじゃなきゃ、アタフタしないのが人ですから。

ーそういう人たちのためにも、法テラスの存在がもっと知られる為にはどうしたらいいと思われますか?

もたいまさこ
フィクションで表現するのもひとつですよね。例えば、法テラスで働く人が出てくるドラマを作るとかね。こんな風に人を助ける仕事があるんだって知ってもらえれば、若い人たちの職業選択の幅も広がっていくと思いますし。若い人の意見をもっと聞くのもいいですし。コンビニにポスターを貼ったりするのはどうですかね。一番誰もがよく見るような場所ですし。そうやってもっとアピールする方法を見つけた方がいいかもしれないですね。実際に私も法テラスのことを知らなかったですから。

ーなるほど!素晴らしいアイディアですね。最後にこの広報誌を読んでいる方たちに一言お願いします!

もたいまさこ
これを手に取っていただけただけでも、何かあったらちゃんと後ろに居てくれる人がいるということがわかって、安心すると思います。だから本当にたくさんの人が興味を持ってくれるといいですね。何かあってからじゃなきゃ、人ってアタフタしないですもんね。こんなことを相談してもいいんだという事を最初からわかっていれば気持ち的に違うんじゃないですかね。「ほうてらす」を色んなところに置いていただきたいですね。

ーひとりでも多くの方々に「ほうてらす」が届くよう頑張っていきたいと思います。今日はありがとうございました。

プロフィール

ゲスト:女優 もたいまさこさん

女優
もたいまさこさん

1952年10月17日生まれ、東京都出身。劇団「3○○(さんじゅうまる)」で活動後、映像分野へ進出。テレビドラマ「やっぱり猫が好き」で一躍人気者となり、多数の作品に出演。代表作のひとつである、映画「それでもボクはやってない」では日本アカデミー賞助演女優賞を受賞。

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